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突然すぐ近くから、怒鳴り声が聞こえたので、ピートはビクッと体が一瞬震え、固まった。
「あわわわ~なっ…何ぃ?今の声……?」
と、ピートは固まった体を無理やり動かして、声がした方を見た。
「ん?」
そこには大きな白い塊があった。
「雪をかぶった岩かなぁ?」
ピートは恐る恐る、その塊に近づいた。
「それ以上近づくなっ!」
ビクッ!!!!!!!
ピートは飛び跳ね、塊から逃げる様に離れた。
「俺に近づくと、食っちまうぞ!」
白い塊は、ブルブルと雪を振り払う様に震えた。
そして姿を現した!
「うわぁ~!!!!!
くっ…クマだぁぁ~~~!!!!!」
そう…白い塊はシロクマだったのだ。
「食べないで食べないで食べないで食べないで…」
ピートはビクビクと震えたながら丸くなった。
「それ以上騒ぐと、本当に食っちまうぞっ!」
「食べなっ…………」
「…………」
「…………」
し~~ん。
「静かにしてたら食べない?」
ピートは恐る恐る小さな小さな声で訪ねた。
「お前一匹食べたところで、どうせ助からないしな。」
シロクマは面倒くさそうに答えた。
ピートはその言葉を聞いて、少し安心して、体の力が抜けた。
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