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「空腹に限界がきたら、食っちまうかもしんないけどな。
そうなる前に、頑張ってここから抜け出するんだな。」
ピートは再び青ざめた。
「あわわわ、何とかして抜け出さないと食べられちゃう!」
ピートは静かに、抜け出す方法を考える事にした。
………………。
考える事30分。
ピートは動き出した。
まずは自分で持てそうな大きさの石を、壁側の同じ場所へと集め始めた。
見る見る内に小石の山が完成していく。
ありったけの石を集め終わると、今度はありったけの雪をかき集めた。
そしてそのかき集めた雪を、小石の山の上へと運び始めた。
「何をやってんだ?」
ピートの行動に疑問をもったシロクマが訪ねた。
「雪の階段を作ってるんだ。
材料はこんなにたくさんあるんだ。
きっと穴の上まで届くはずさ。」
地面に積もった雪を指差し、ピートは自信満々で答えた。
「今日中に抜け出なくちゃいけないんだ!
急がなくちゃ!」
ピートは作業を再開した。
「今日中ってもう無理だぞ。
こんなに暗くなってんのがわかんねぇのか?」
「諦めたくないんだ。
親元を離れて、みんなで協力して、やっとここまで来たんだ!」
ピートは作業を続けながら答えた。
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