○●初めての恋○●

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「んで、顕壱君は何をお悩みで?」 勇介は違うクラスなのに わざわざ俺のクラスまで来てくれた。 「何つぅか…俺変なの」 「変?」 勇介はキョトンとした顔でオウム返しをしてきた。 「佐田を護りたい、佐田の苦しみをとってやりたい…そう思うんだ」 「うん…」 「佐田の笑顔を見た時今までにない感覚がして。鼓動が速くなってまともに佐田の顔見れんくて…思わず逃げて来てしまった。俺どうしたんかなぁ…」 数秒間の沈黙が流れた 俺の話をウンウン頷いてた勇介が笑ってサラリとこう言った。 「恋だね」 …………………………………………………は? 「俺が恋?何で?初恋もまだなのに?」 俺の言葉を聞いて勇介が ため息をついた。 「やれやれ…」 まるで『これだから恋した事のない奴はなぁ』とでも言いたげな顔だ。 「……何だよ」 俺は馬鹿にされた気がして勇介を睨んだ。 「あのさ、よ~く聞くんだよ?」 「おう」 「あのね……」 ゆったりした口調で勇介は語り始めた。
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