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-次の日-
「おはよぉ~ふわぁ」
俺は眠たい目を擦って登校した。
「顕壱眠そうだねぇ」
勇介が苦笑しながら言う。
「ん~ちょっとな…」
そのまま俺は机に突っ伏した。
昨日俺は真中と佐田と2:00近くまでメールしてたのだ。
あ~滅茶ねみぃ~…
俺がウトウトしかけた頃…
「あ、悠~侑実~!!」
クラスの女子の声がした。
真中と佐田か…。
何気なしに顔を上げる。
「おはよ~さち」
「うぃっす!!」
二人とも元気なこったぁ。
それから3人はしばらく話した後、手を振り別れた。
真中と佐田が俺の方を見る。俺はまた突っ伏した。
「なに寝てんのぉ?」
真中の声がしたと思うと、背中に激痛が走った。
「イッテェ…何すんのさ」
「ヘッヘーン。あ、あんね悠ってね待受大宮なんよ」
真中が笑って言った。
「マジかよ~純愛だなぁ」
俺も笑って言う。
「バッ…違うて!!神山も純愛ゆーな!!うちの待受はこ・れ!!」
そう言って待受を見せてきた。
俺は一瞬固まった。
「…どしたの?」
佐田の声に俺はハッと我に返った。
「な、何でもない」
『そぉ?』と言って佐田は携帯を鞄に戻した。
キーンコーンカーンコーン
タイミングよくチャイムが鳴って真中と佐田はそれぞれの教室に戻っていった。
俺は机に肘をついた。
あの待受…佐田の思いそのままじゃねぇの…。
待受にはこんな文字が書いてあった。
‘ゴメンね。忘れようとしたんだ。諦めようとしたの。だけど貴方の事好きになりすぎてて忘れられない、諦められない。貴方には他の人がいるのに。叶わないというのに…。’
佐田のヤツ…本当にあの2人が好きなんだな。
何だか俺までせつなくなって来た。
今日メールして聞こう。
ちゃんと聞いてみよう。
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