○●初めての恋○●

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「あ…神山!!」 俺がいつものように目を擦りながら歩いていると, 後ろから声がした。 ゆっくりと後ろを振り返れば笑っている佐田がいた。 「んぁ~おはよ」 俺は怠そうに挨拶をする。 「アハハ…神山眠そう」 佐田が苦笑しながら言った。 「まぁな~…っと佐田、昨日は悪かったな」 無理に辛い話をさせてしまったんじゃないかと、 気が気ではなかったのだ。 「な~に言ってんの?うち神山のお陰で元気でたし!!ありがと」 フワッと佐田が笑う。 ドキ……ッッ 何だろう、この気持ち…。 今までに感じた事のない 違和感がした。 心臓の鼓動が速い…。 佐田の顔がまともに見れない…ッ 「ぉ、俺急がなきゃいけねんだッじゃな!!」 俺は走って校門をくぐった。 ハァ…思わず逃げて来ちゃったよ… 靴箱でため息をつく。 「け~んいちッどうしたの?」 ヒョコッと勇介が現れた。 「あぁ…勇介」 「何々?何かお悩み事ですか?」 おどけたように勇介が言う。 「勇介…ちょっと聞いてほしい事があるんだ」 俺がそう言うと、 「ふぅん…」 勇介は少し真剣な顔をした。
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