帽子屋のお茶会

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木々が立ち並ぶファンシーフォレストと呼ばれる森に二人の男女がいた。 そして、二人はひらけた場所に出た。 そこにはテーブルや椅子やティーセット等があった。 空は相変わらず、木の枝によって見えない。   「アリス、着きましたよ」   長い白銀の髪が揺れた。 赤と白のゴシック風な衣装を身に纏い、頭に長いうさぎの耳がついた青年が言った。   「へぇ、ここがそうなんだ……」   アリスと呼ばれた長い黒髪の少女がそう言った。 白のエプロンに黄緑色のドレスを着ていた。   「ここが帽子屋が開くお茶会の会場です」   うさぎの耳の青年は微笑みながら言った。   「ねぇ、シロウサギ。帽子屋でどんな人?」   アリスは首を傾げながら、シロウサギと呼んだうさぎの耳の青年に聞いた。   「一言で言えば、とてもダンディーな方です」   シロウサギは微笑みながら答えた。   「へぇ……、ダンディー……」   アリスは軽く苦笑いをし、頭の中で色んなダンディーな人の想像をしてみた。
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