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昔々、あるところに、おじいさんとおばあさんが住んでいました…
おじいさんは、山へ芝刈りに…
おばあさんは、川へ切腹に…
ある日、おじいさんは山に芝刈りに行くふりをして、山のふもとにある一軒の家を訪ねました。
ピ~ンポ~ン!
インターホンから若い女性の声が聞こえました。
『はーい。どちら様ですか?』
『ワシじゃ…覚えとるかい?』
すると中から綺麗な人が出てきました。
しかし、少し様子がおかしい…
女性は下を向き何も言いません。
おじいさんが先にしゃべりかけました。
『久しぶりじゃのう…一年ぶりかのう。元気でやっておったか?』
女性は軽くうなずきます。
実はこの女性は…
一年前に音楽性の違いにより別れた、おじいさんの元愛人でした。
付き合い始めた頃は、お互いR&Bをこよなく愛していました。
しかし…長く付き合うにつれて、おじいさんは、ヒップホップにハマり…
KICK THE CAN CREWばかり…
女性は、レゲエにハマってしまいました。
ケツメイシばかり…
二人は互いの音楽性を素直に受け入れる事が出来ず…一年前に別れる事になりました。
しかし、別れてからというもの、おじいさんは、生き甲斐を感じず、ふとケツメイシの曲を聴き始めました。
おじいさんは、自分の間違いに気付き、今日彼女の家に訪れたのでした。
彼女の家に入り、おじいさんはその事を彼女に伝えました。
すると驚いた事に、彼女も別れた後、生き甲斐を感じず、KICK THE CAN CREWを聴いていたそうです。
二人は抱き合い、一年ぶりにお互いの愛を確かめ合い、絡み合いました…
夕暮れになり、おじいさんが帰ろうとすると、奥の部屋から赤ん坊の泣き声が聞こえてきました…
奥の部屋を覗くと、生後1.2ヶ月の赤ん坊がいました!
『その子…あなたの子よ…』
後ろから彼女が突然つぶやきました!
おじいさんは、一瞬戸惑いましたが、余りの赤ん坊の可愛さに大喜びしました。
すると彼女が…
『その子を施設に預けようと思ってるの…その子がいると仕事が出来なくて…』
『ダメだ!!それならワシが育てる!』
…と薮からスティックに言ってしまい、家に連れて帰る事になりました。
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