1.夢はひらく

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  どこからともなく、雫の落ちる音がする。   不思議な空間だ。 見渡せど見渡せど「果て」というものがなく、青のような紫のような…ともすれば吸い込まれてしまいそうな空気。 彼女が踏みしめている地面は、ゆらゆらとその足を押し返してくる。そして、ひっきりなしに聞こえてくる水の音。一体どこから?わからない。   ぴちゃ――――…ん…   余韻を残して遠ざかっていく。 うぅ、何だか酔いそうだ。彼女は考える。   「どこだぁ…?」   時間はトロトロと流れ込んで来る。
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