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どこからともなく、雫の落ちる音がする。
不思議な空間だ。
見渡せど見渡せど「果て」というものがなく、青のような紫のような…ともすれば吸い込まれてしまいそうな空気。
彼女が踏みしめている地面は、ゆらゆらとその足を押し返してくる。そして、ひっきりなしに聞こえてくる水の音。一体どこから?わからない。
ぴちゃ――――…ん…
余韻を残して遠ざかっていく。
うぅ、何だか酔いそうだ。彼女は考える。
「どこだぁ…?」
時間はトロトロと流れ込んで来る。
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