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「げほっ……私がですか!?」
一緒にタンブラーのストローを吸っていた須春は、軽くむせた。驚く須春を見て、野想は満足そうに笑った。
「うん。お父様もお母様も忙しいなら、いつも私と一緒にいる須春が来た方がいいわ」
「ですが私はその様な身分では……」
「大丈夫よ!お父様とお母様の代わりだもの、糸田先生が来るよりマシ!」
野想が全てのサンドイッチを食べ終えると、もうそこは学校だった。
渋い顔をしている須春から鞄を受け取ると、野想は須春に念を押した。
「絶対来るのよ?」
「考えておきます」
「駄目、絶対来て。糸田先生にはお断りの電話をいれて、お父様とお母様には須春が行く事を伝えて」
須春は無言でリムジンを降りると、野想側のドアを開けた。
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