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視界いっぱいに、フラッシュが瞬いている。
ここはハリウッドか?
馬鹿言うな。砂漠のど真ん中で、殺意を込めてフラッシュを炊くクサれカメラマンなど地獄に堕ちろだ。
そんな事を思っている間にも、砂煙を引き裂き、閃光の元から飛翔した物が、辺りかまわず跳ね回っている。
なめやがって!
5O口径のボルトハンドルを跳ね上げ、そのまま後ろに引いて空薬莢を排出。
悲しくなる程容量の少ない弾倉から、四発目を再装填しようとした時、それは見えた――
光学照準器の中で、砂漠地帯に相応しいゆったりした服を着込んだ人物が、肩に担いでいた物から“それ”をぶっ放す。
それは、次第に大きくなりつつレンズの端へと姿を消した。
このまま行けば、既に前輪とエンジンの一部を吹っ飛ばされたスクラップ――即ち、壊れた四輪駆動車のボディに一秒程でそれは到達するはずだ。
遮蔽物でしかない車体の陰で、実際には俺の顔は引き吊っているのだろう。だが頭は冷静に状況を理解している――
つまり、俺はこの砂漠で死ぬしかない。
俺の手が四発目を装填し、ボルトを閉じたのと同じタイミングで、視界が光で満たされ――
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