小さな綻び

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「ケホッ!‥‥ケホッ‥‥」 酸欠状態になり私は建物の壁に凭れかかる 壁づたいに角を曲がろうとした時… 向かいの通りに隼人の姿が目に飛び込んだ ―――希望の光‥‥ 「ッ‥隼っ‥‥」 名前を呼ぼうとした時… 隼人の隣に人影が見えた 背の低い可愛いらしい‥‥女の子 誰…? その子は誰? そう言えば隼人、今頃実行委員の仕事のはずだよね? 学校に居るはずなのに… どうして、その子と一緒なの…? 「‥‥ック‥‥」 私は隼人に背を向け走って逃げた あんなに走って、立つのでさえやっとだったのに 私の足はそんな事お構いなしに動いた ただ、ただ哀しくて 誰を信じたらいいのか分からない ‥‥分からないよ、隼人。  
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