小さな綻び

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「えー、すいません!今日は都合により委員会は中止になりました。各自解散して下さい」 時間より大分遅れて入ってきた委員長の声により委員会は急遽中止になった ったく!もっと早く伝えろよな せっかく今日は蒼のバイトも休みで久々にゆっくり出来るチャンスだったのに 「‥‥あのっ!隼人くん」 急いで教室を出ようとした時、後ろから声を掛けられて 同じクラスで俺と同じく実行委員になった白石由香だ。 白石は何か言いたげに視線を泳がす その行動が今の俺にはイラつく 「どうしたの?白石さん」 「あ、あのねっ!一緒に‥‥帰らない?」 「悪いけど、急いでるんだ」 焦る気持ちを抑えて丁寧に対応する こうゆう癖は未だに抜けない 何も言わない白石を残しその場を去ろうとすると 「あのねっ…。最近、変な人に付きまとわれてるみたいで…怖くて‥‥。いつもは迎えを頼んでたんだけど…今日は急だったから呼べなくて‥‥」 白石の手は微かに震えていて、必死で訴えてくる瞳を無視する事が出来なかった この時、蒼の事だけ考えてたら 蒼を傷つけずに済んだのに‥  
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