小さな綻び

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家に着いてドアを締めるとそのままへたり込む 泣きながら走ったせいで顔も髪もぐちゃぐちゃだ でも、それ以上に頭が混乱していた‥‥ ふらふらと立ち上がると力を振り絞ってベッドに倒れ込んだ ―――ピンポーンッ 「‥‥‥ンッ‥‥‥」 ‥あたし、眠ってた‥? 「ッ‥ぁ‥‥」 頭、痛いっ‥ 鏡を見なくても瞼が腫れてるのが分かる 私…きっと今酷い顔してる‥ ―――ピンポーンッ なかなか鳴り止まないインターフォン 重い身体を引き摺ってモニターの前に立つと そこに映し出されていたのは 「はや‥と‥‥」 隼人だった‥‥  
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