小さな綻び

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目的の人物は顔に本を開いた状態で乗せ寝ていた 「佐山先輩」 そう言うとピクリと体が動き、ゆっくりと起き上がった 「‥なんだ。ナイトくんか」 ナイト? 佐山彰は訳の分からない事を呟いた 「今日はお姫様は一緒じゃないの?」 その言葉でナイトが何を指すのか理解した 「あなたに用があったんです。昨日、蒼と何をしてたんですか?」 俺がそう言うと佐山彰は驚いた様に目を見開いた 「聞いてないの?」 しばらくの沈黙の後、ククッと小さく笑った 「へぇー‥。まぁ、俺からは言えないな。本人に聞く事だな」 そう言って俺の肩をポンッと叩いた 「‥蒼に近付かないで下さい」 なるべく怒りを抑えて言ったつもりだが、佐山先輩はまたククッと笑う 「それは無理だ。まぁ、蒼が望めば別だけどな」 そう言って先輩は屋上を出て行った  
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