小さな綻び

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送迎会の帰り道、偶然方向が同じだと言う高橋さんに送って貰う事になった さっきまであんなに田中主任に飲まされてたのに‥ 今は少し前をしっかりとした足取りで歩いてる 「高橋さんってお酒強いんですね?」 「んー?あぁ大学生にもなるとね、いろんな付き合いでイヤッて程飲まされる訳よ!」 「やだ、なんか仕事帰りに飲みに行ったおじさんが言うセリフみたい」 ボソッと呟いた言葉に高橋さんが素早く反応した 「あーおーちゃん?君も言うようになったね~?」 そう言って髪の毛をくしゃと撫でた 「きゃーっ!もぅ、何するんですかー!」 高橋さんの手から逃れ様と必死で逃げ回ると負けじと高橋さんが追いかけてくる 「やだぁ!もぅ、酔っ払い最低ーっ!」 「うわっ。今のマジ傷つく‥。もぅ翔ちゃん立ち直れないかも‥」 ぷっ! 自分で翔ちゃんって‥ 高橋さん似合い過ぎだから 堪えきれず声をあげて笑うと高橋さんの顔がフッと弛んだ  
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