小さな綻び

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振り返るとそこにはこの階に居るはずのない人―― 「‥彰‥先輩?」 女の子たちの顔が一瞬にして青ざめたのが視界の端に見えた 「なっ!‥だっ‥て本当の事でしょ?」 しどろもどろになりながらも抗う女の子 後ろの子たちは彰先輩の登場に言葉も出ない、って言った所だろうか 私は彼女たちに真っ直ぐ向き合う 「例え‥‥隼人がそう言ってたとしても、あなたの言葉は信じない。それは隼人が私に直接言うべき言葉でしょ?」 人を使って言わせるなんてズルい 隼人はそんな人じゃないって‥ 信じてる 私はこんな人達には負けない 負けたくない 「ふん、何よ!せっかく親切に教えてあげたのに」 女の子達はそう言って教室に戻って行った  
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