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『行こう。』
わたしはお弁当を持って山戸くんのいる廊下へと回る。
クラスの人の視線がつま先あたりまで絡みつくようにしつこい。
「図書室でいい?」
首を傾げて言う山戸くんはやっぱり犬みたいだ。
『飲食しちゃだめな場所。』
「大丈夫。僕図書委員だから。」
こういう何気ない会話の末、どう返すべきなのか、わたしはよくわからない。
図書室に着いてからも、もくもくとお弁当を頬張るわたしたち。
山戸くんがお茶をすするたび綺麗な首はごくごくと波を打つ。
わたしの噛みつきたい首筋。
そういえばこのお茶は凄く美味しいな。
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