シロツメクサ

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シロツメクサ

つまらない授業が過ぎて、いつもの放課後がやってくる。 『潤。』 「おー、時間ぴったしー。」 あと、これ買ってきた。 と富士山緑茶の缶をカゴから取り出しわたしに見せた。 朝より増した癖っ毛に、少し汗ばんだ背中 時間ぴったりなんて嘘じゃん…と想いながら潤の背中にチョップをする。 「なんだよー。」 『ばかだよね。』 「ばかでいいよ、ばかで。」 ふんわりした風に髪を揺らしながら わたしは潤の背中におでこをくっつけて、しぱしぱする目を軽く閉じた。 .
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