シロツメクサ

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潤が編んでくれたシロツメクサの王冠は 頭にかぶるには少し小さくて 腕に通すにはとても大きくて 「ごめん花。」 と潤は汚れた掌を見つめながら言った。 『いいよ、このままで。』 とブカブカのまま腕に通してくるくると回す。 次々舞っていく小さい花びらに目を細めながら 思い出すのは昼間の輪投げチョコと山戸くんだった。 .
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