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「どうしたの?」
声
あまい
机にそえられた手
おおきい
かしげた首
あ
この首
噛みつきたい。
目、細っこいな
これも
あまい
髪やわらかそう。
彼の髪は短いのにふわふわして茶色い毛のプードルを連想させる。
「……ーい。おーい。」
『ん。』
彼の静かな声でわたしは我に返る。
「だいじょうぶ?」
『誰?』
「俺?」
『ん。』
「山戸 宗次郎デス。」
『次男?』
「長男。」
『長男なのに次郎…。』
「うん、そうなの。なんでだろうね。」
『なんでだろうね。』
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