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つつみ紙
家について、バイバイと言って潤と別れる。
潤の家はわたしの家から大股で「チ・ヨ・コ・レ・イ・ト」って行けばたどり着く距離にあって
閑静な住宅街には少し不向きな西洋のにおいがする大きな家に住んでた。
そういえば他校に通う潤と登下校する日々はもう2年続いていて
約束をしているわけでもなしに毎日の朝と夕方を潤はわたしにくれる。
そのことについてなんで?って聞いたとき
「俺は花と一緒がいい。」
って、うれしいと悲しいの両方の顔して潤は言った。
不器用な潤をはじめて器用なひとだと思った。
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