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「あ、あったあった。よかったー」
女はすでに、窓の方に向き直っている。
「あっそうだ!山波さん、アド教えてよ」
「えっ何で」
「いいじゃん!教えてよ」
女が嫌そうな顔をしても、男はお構い無しだった。
「今日、携帯持ってきてないから」
「えーー!じゃあ、俺の教えるから、後で送ってきてよ」
「別にいいよ、教えてくれなくても。メールとかほとんどしないし」
「うっそ!マジ?何で?」
「面倒くさいから」
「えー信じらんねぇ」
「もう用は済んだんでしょ?さっさと帰れば」
「山波さんは帰んないの?」
「…まあね」
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