☆STAGEOPEN☆

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気付くと黒い物体がミュートの目の前に立っていた。 ミュートはというと、ただじっと見つめているだけだった。   「!?…ファイン!!ミュー坊!!」   「ビートぉ!」   するとビートが慌てて二人の所へと走った。   「クソ!!近づくな!」   持っていたギターを大きく振るい、黒い物体に直撃させた。   「ほら!早く逃げろ!」   「う、うん」   ビートは二人を下がらせると、ギターを武器かわりに構えるともう一度大きく振りかざした。 が、しかし二回目は通用しないのか、黒い物体はビートの攻撃を軽々と避け、足をニードルのように変形させビートの腹部目掛けて突進して来た。     「くそっ…!」   「「ビート!!!!」」           目の前がスローになる…     俺、攻撃喰らったのか?     皆の声…エコーかかってるし…   何なんだょ…     俺のライブ返せよ…       「ちくしょう…」     そうビートが諦めかけたときだった。     『なんだぁ?坊主、もう諦めんのかよ?』   「え」   『てめぇの魂その程度かっつってんだよ』   「なっ!」   姿の見えない相手に対し、ビートは苛立ちを見せ、眉間に皺を寄せながら小さく吠えた。
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