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26歳の梅雨の時期に、私は1歳の息子と実家に戻った。
そう、離婚してバツイチになったからだ。
実家とは昔から仲良くはなかったし、専業主婦だったから仕事もない…。
私は途方に暮れた……。
でも、息子の愛音(まなと)を育てなきゃいけない、泣いてばかりもいられない。
私は必死に仕事を探した。
独りになった孤独感、初めての育児、馴れない仕事…。
毎日が不安で寂しくて堪らない…。
そんな中、仕事にやっとありつけた。
愛音と離れて生活した事がなかった私は、朝、仕事に行く時がとても辛かった。
まだ独りで歩けなくて、言葉もあまり出ない赤ちゃんの愛音を実家に預けて、電車に揺られて毎日仕事を頑張っていた。
仕事はPC入力。
土日休みで、残業もない、家からは少し遠かったけど、私にはとても有り難い仕事だった。
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