とりっく おあ とりーと?

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. 「しずかちゃんが俺の事気に入ってくれてるのは知ってる。 でもそれは、家庭教師としてで。 俺が好きだからって訳じゃないだろ」 「わかんね」 この気持ちがなんなのか。 考えても考えても。 名前の無い感情がそこに存在するだけで。 「けど… アンタがいなくなるのは嫌だ」 駄目なんだ。 いてくれなくちゃ。 「俺は。 アンタがこの部屋で、へらへら笑ってるのが良い。 好きな奴いるって知って。 誰なのか気になって。 でも、アンタ辛そうな顔ばっかりしてるし。 様子おかしくなるし。 俺だったらそんな顔させないのに、とか思うし。 アンタと居ると調子狂うし。 アンタ最近矢鱈綺麗だし。 抱き締めたいし。 キスしたいし。 訳分かんなくなるし。 最悪。 ムカつく。 意味わかんねぇ」 髪の毛引っ付かんで頭をガシガシかいた。 溜まってたもの全部吐き出して。 スッキリした筈なのに なんか違う。 バカは不便だ。 伝える術が言葉しかないのに。 その言葉さえまともに紡げない。 「しずかちゃん…」 くっく、と。 声を殺して。 なんでわらってんだよ。 .
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