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その日の夜。
いや、次の日の朝かも知れないけれど。
「やぁ、君の願いを叶えに来たよ」
夢の中に天使さんが現れた。
「願い事を?」
はは、天使が現れて願いを叶えてくれるなんて、何とも都合の良い夢だなぁ。
「ええ、君が願っていた事……愛する彼女との年の差を、なくしてあげましょう」
……いやいや、本当に本当に都合の良い夢だなぁ。
年の差をなくす?
五年の差を、パッとなくす事なんて出来るのかな。
まあ、どうせ夢なんだ。真面目に考えたって仕方ないけれど……。
「さ、どうする?天使の魔法は一瞬。一瞬で、二人の年の差はなくなるんだよ」
天使はにっこり笑った。
とりあえず返事をしなければ。
たかが夢、でもしかし……僕は、どう答えるべきなんだろう。
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