4月27日。

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ロウソクをケーキに立てながら、僕はニコニコ笑ってみる。 「98、99……」 100本目を立て終わり、わざとらしく額の汗を拭いた。 「いやぁ、遂に違う桁になっちゃったねぇ。まあ、昔から若輩者の僕とはある意味桁違いの貫禄を……」 僕らには『五歳』年齢に差がある。 年下の僕が、それをネタにしない訳がないだろう。 「うっさいわ。若い子が良けりゃそっち行け、このロリコン!」 「曾孫を可愛がっとるだけで、ロリコンじゃありませんよー」 結局いつもの阿呆なやりとり。 記念日くらいは仲良く、とか考えな……いや、うん。 これが僕らの幸せなのかもしれないな。 毎日仲が良くて、毎日喧嘩して。 記念日だっていつも通り、阿呆なやりとりして幸せを満喫してる。 天使さん、やっぱり僕らには『五歳差』が調度良いんだよ。 あの日の選択は、間違ってなかったよ。 だからこんな歳になっても、今日のこの日を幸せに感じられるんだ。
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