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目の前の男は目を丸くしたまま凍りついていた。
この男は仙崎修哉。
私と同じ私立御堂学園高等部の2年生。
財閥の御曹司で、学校にも多額の寄付をしている。
そのため先生たちも彼に頭が上がらず、この学校では王様のような顔でのさばっている。
わがまま放題の典型的なお坊ちゃんだ。
これだけを聞いたら世の漫画や小説の影響で、諸君は漏れなく彼をアイドル並の美形と想像するだろう。
だけどそれは漫画に影響されすぎってやつ。
いつまでもそんな風に考えていたらいつか現実に絶望する日がくる。
そう、現実はそんなに甘くないのだ。
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