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昨日は濃厚な1日だったなぁ。
不良に絡まれ仙崎追いかけ回し……。
私を取り巻く環境は何か変わったのだろうか。
先が見えないとはまさにこのことだ。
あいつは多分まだ全てを話してはいない。
私を覚えていないと言ったあいつの真意はなんなんだ。
くっそー、あの馬鹿男のせいで悶々とするなんてなんかムカつく!
そうは思ったものの、やっぱり昨日はよく眠れなくて、私はいつもより30分も早く学校に来てしまった。
ガラッと勢い良くドアを開ける。
30分早く着いただけなのに教室の中はがらんとしている。
まぁいくら真面目学校でも高校生なんてそんなもんだよな。
その中に1人だけ、窓際の席で本を読んでいる女の子がいた。
眼鏡をかけた大人しそうな子……吉永さんだ。
吉永さんはゆっくりと振り向き、こちらを確認すると穏やかに笑った。
「おはよう」
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