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朝日を浴びてにっこりと笑う彼女は、トラブルだらけの私とは別世界の人みたい。
なんていうか……癒やされるわ。
「おはよ……あの、昨日はありがとね」
「ううん、それより深町さん大丈夫だった?」
「ん、まぁ多分なんとかなったかと。ほんとありがとね、私吉永さんのおかげで頑張れた!」
そう言うと吉永さんは顔を真っ赤にして首を振った。
「そ、そんなっ……私何もできなかったし!深町さんすごいよっ!私なら泣いてた!」
照れているのか彼女らしくない早口で一気に捲し立てた後、少し咳払いをして気持ちを落ち着かせた。
そして今度は小さな声で言う。
「私、深町さんのこと尊敬する……。あの、良かったら私、深町さんと友……」
「友達になりたいとか言ったらぶっ飛ばすよ」
「えぇ!?」
「吉永さんはもう強制的に友達だから」
吉永さんは一瞬呆気に取られ、すぐに笑った。
本当は死ぬほど嬉しかったけど素直になれなくてこんな言い方になったのは私の心に閉まっておこう。
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