飛べない豚は仙崎修哉

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「……っき、深雪っ!起きろ!!」 激しく体を揺さぶられ、無理に目覚めさせられる。 薄く目を開けると、目の前には焦躁した様子の兄があった。 ちらりと時計に目を向けると、いつも起きる時間よりまだ30分も早い。 眠りを妨げられて気分は最悪。 「……私7時に起きれば間に合うからぁ」 私は苛々を隠そうともせず、もう一度布団を被ろうとした。 しかし、間髪を入れず布団を剥がされる。 「起きろって言ってんだろうがっ!!ボケェェエッ!!!!」 余りの兄の必死さに一気に目が覚めた。 「なんなの、一体!?」 「いいから来いっ!!」 腕を捕まれ、そのままぐいぐいと玄関のほうへ引き摺られていく。 一体何が起きたのかとか、私まだ寝間着なんだけどとか、言いたいことはたくさんあるが、兄は私にそんな暇を与えてくれない。 そのまま外に連れ出される。 そして、唖然とした。
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