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玄関を抜けると、そこはヴェルサイユ宮殿でした。
家の周りに薔薇。薔薇。薔薇。
見渡す限りの真っ赤な薔薇の園。
ここまで薔薇が広がると、なんだか筋肉隆々の兄貴が２人見えます。
いや、それは薔薇族ですが。
少し冷静になって状況を説明するとですね……
家の周りに大量の薔薇の花が置かれているんですよ。
もうそれ以上言い様がないです。
運送会社のおっちゃんが「やり遂げたぜ！」と言わんばかりの満ち足りた顔でトラックに乗り込みます。
ふと横を見るとお父さんとお母さんがあんぐりと口を開いて立っていました。
我が家の隣りにはゴミ捨て場があるというのに、薔薇のいい香りが広がっています。
そりゃガラにもなく敬語になっちゃいますわ。
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