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仙崎が一輪の薔薇を持って現われた。
豚に真珠。仙崎に薔薇。似合わないことこの上ない。
むしろその巨体だとすごく薔薇が小さく見えるぞ!
仙崎は薔薇の花に軽く口付けると、私にそれを差し出した。
「僕のプレゼント気に入ってくれたかな?君はここにあるどの薔薇よりも綺麗だよ」
き、きめぇぇぇえっ!!!!
お前はどの男よりもきもいっ!!
「あら……」
絶句する私を前にお母さんが口を挟んだ。
「深雪ちゃんの彼氏?」
「あ、はい初めましてお義母さん」
お義母さん言うなっ!
「深雪ちゃん、随分悪趣味なのねぇ」
「…………え?」
固まる仙崎。
「この薔薇のプレゼントも悪趣味な上に迷惑だよなぁ」
すかさずお父さん。
「しかもさっきの台詞、お前漫画読みすぎだろ。馬鹿じゃね?」
更にお兄ちゃんも口を出す。
そう、私の毒舌は完全に遺伝(?)である。
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