飛べない豚は仙崎修哉

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やっとお弁当を開封する。 おにぎりにウインナー、卵焼き、ブロッコリーなどのごく普通のお弁当。 仙崎のことを悩みながら食べるのはなんとなくむかつく。 「もうこの話は終わり!さ、いっただっきまー……」 ガラッ 「深雪ー!俺様とランチできるなんて光栄と思え!」 「ぎゃあぁぁぁぁあ!!!!なんで昼飯くらいゆっくり食べさせてくれないのよ!!」 三段重ねのお弁当箱を抱えた仙崎が意気揚々とやってきたとき、もう目の前が真っ暗になった気がした。 思わず、絶叫。秋穂は涙流して笑い転げてるし。 仙崎はこの状況が呑み込めないようで、きょとんとしている。 「深雪!俺様とラン……」 「二度まで言うな!絶対嫌だ!!」 「なんでだ!俺とおかず交換とかしよう!!」 仙崎とおかず交換とか、普通の高校生カップルのような甘々なことできるか!
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