飛べない豚は、仙崎修哉2

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「あんたら、なんで……!」 「お前にまだお礼してなかったからなぁ~。俺の停学すくってくれたわけだしぃ」 信夫は相変わらずケラケラと笑っていた。 すぐに追いついた残りの陸上部は顔を真っ青にしている。 「お前ら、仙崎君に刃向かってただで済むと思ってるのか……!」 「知るかよ、俺らは不良だぜ?アウトローなんだぜ?」 浩樹が中指を立てた。 雅虎は黙って指をボキボキと鳴らす。 「ここは俺らに任せて、逃げろっつーこと♪」 信夫の言葉を合図に、私は脱兎の如く走り出した。 「深町っ、まて!!」 「お前の相手は俺らだろっ!」 私は振り返ることなく、小さく「ありがとう」と呟いた。
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