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「あんたら、なんで……!」
「お前にまだお礼してなかったからなぁ~。俺の停学すくってくれたわけだしぃ」
信夫は相変わらずケラケラと笑っていた。
すぐに追いついた残りの陸上部は顔を真っ青にしている。
「お前ら、仙崎君に刃向かってただで済むと思ってるのか……!」
「知るかよ、俺らは不良だぜ?アウトローなんだぜ?」
浩樹が中指を立てた。
雅虎は黙って指をボキボキと鳴らす。
「ここは俺らに任せて、逃げろっつーこと♪」
信夫の言葉を合図に、私は脱兎の如く走り出した。
「深町っ、まて!!」
「お前の相手は俺らだろっ!」
私は振り返ることなく、小さく「ありがとう」と呟いた。
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