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あの小爆発は何だったのか。
なんて簡単に説明が付く。
先生は正に理想だったのだ。
スカートから伸びた足は、先生にしておくには勿体無いくらいに綺麗で。
全てにおいて整ったパーツ。
その瞳は、一重ながらも美しく弧を描き、程良くつり目で、艶のある黒目はイヤでも日本の美を意識させられた。
何よりも、その声。
高すぎることも低すぎることもなく。
それこそ理想の音域で紡ぎ出される。
飾らない言葉も、笑顔も全てが日々想い描いていた理想の女性そのままだった。
小、中学校と周りは若い女の先生に少なからずも憧れを抱いていた。
俺にはそんな経験は一切なく、先生なんてみんな母親か何かと同じだと思っていた。
それが、ここに来て…。
「ここか。1-7」
そんなことを考えながら歩いていると、俺はいつの間にか自分のクラスの前へ来ていた。
ここで新しい生活が始まる。
俺の胸の中は、クラスメイトや授業、部活に対する希望や期待だけではなく、何か新しい一つの感情が波打つように存在していた。
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