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とても綺麗な声でした。
とても優しい声でした。
ネイチャが歌を唄い終わると、ボクは耳を離しました。
「すごい上手だったよ。とっても綺麗な声だったよ。」
とボクが言うと、ネイチャはシクシク泣き出しました。
妹と弟も慌てています。
ボクが
「どうしたの?ネイチャ、大丈夫?」
と聞くと、ネイチャはコクリと頷きます。
だけどボクは心配で。
「何で泣いてるの?」
って聞きました。
するとネイチャは近くにあった棒を持ち、地面にこう書きました。
゛嬉しかったのよ。もう二度と誰も私の歌を聞いては貰えないと思っていたのに、あなたは歌を聞いてくれた。上手だと言ってくれた。その気持ちが嬉しいのよ゛
ネイチャはまだ泣いています。
だけどいきなり立ち上がり、自分の喉をボクの耳に当て言いました。
「ありがとう。本当にありがとう。」
ボクはキョトンとして答えました。
「ボクとネイチャは友達だもん。当たり前じゃないか。」
その言葉を聞いて、ネイチャはニコッと笑いました。
ボクはその日見たネイチャの笑顔と、その日聞いたネイチャの歌は忘れないと思います。
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