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「…ただいま………おっと…誰もいないか……」
男性はコートをかけ,ソファーに腰をかけた
「ふぅ,今日もあの場所にずっと居てしまったなぁ…」
……男性は退院した次の日から…ずっとあのベンチに通い続けていた……
「……なぜ…私はあの場所に……」
「この５年間…なぜかあの場所に行かなければいけないような気がしてならない……。意識して行かないように試みた時もあったが……足が自然にその場所にむかってしまっていた…なぜなんだろう…」
男性は…悩んでいた…
なぜ自分はあのベンチに毎日通っているのだろう…
あの場所に何があるのか…
ボーンボーン……
時計が十回鳴り,十時を告げた…
「おっ,もうこんな時間か…さて寝るかな…」
男性は杖を頼りに自室へ行き布団に入った
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