level3 スナック

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カラン コロン ドアを開けたら、店の人間が一斉に俺の方を向く。 その視線に気まずさを感じ、目をそらして…。 「ほっけと冷や奴とお好み焼き」 とそれだけ言って隅の席に座り込んだ。 ろくなメニューがない…この店 そう思いながら携帯をいじっていると…。ピコピコ 「こんばんわ」 カウンターの方にいた女の人がグラスと水を持って俺の横についた 「…こんばんわ」 …いきなり隣に…この女ナンパか? と勘違い 「みさきっていいます、初めまして」 「初めまして」 挨拶したら、俺はまた携帯をいじりだした。女は放置 「…お名前伺ってもよろしいですか?」 それでもみさきはめげずに俺に話しかけてきた 「YJです」 …この女。ナンパにしてはやけにかたっ苦しいな、見た目十代なのに… せっかくのナンパでも年下と貧乳にはあまり興味のない俺は…。 自分から積極的に話しかける気はあまりしない。 「YJさんは仕事帰りなんですか?」 と、来た料理を俺の前に並べる女の子に、ようやくナンパではなく接客だと気がつく。イマサラー 「あのさ…ひょっとして…ここ、飯食う所じゃない?」 「ご飯って言うよりお酒を飲みに来る所ですね、一応つまみ程度のものはありますけど…」 「…って事はやっぱり酒メイン?」 「はい、スナックですから」 スナック ちょいとダークな雰囲気の小料理屋だと思ったら…スナック そりゃ隣に女の子つくよな。
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