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「あの童は親に捨てられた。これからどうするのか…」
「お館さまは「良い。今はお前の父親じゃ」
「…お父様。その子は今、千と共に居るのですか?」
「あぁ。わしが、傍に居ろと言うた。お前は明日にでも会えば良い」
「お父様は、その子をどうしようと…?」
「…フッ、さぁな」
その頃、彼女は祥と一緒に屋敷を抜け出し、庭に植えられている大木に登っていた。春の夜風が、静かに二人の頬を撫でた。
「………ぁ、のさ…」
「ん?なぁに?」
「いい、のか?こんなとこにいて」
「あぁ、大丈夫だよ。屋敷から外には出てないからッ。…∑ぁ、内緒だよ!?」
「…クスッ」
「ぁ。笑ったー♪」
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