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「お館さまがお呼びだ。帰るぞ」
グイッ―
「きゃっ!ちょっと祥!杢、さっきの続き…」
『明日な』
杢と別れ、二人は屋敷へと帰っていった。
「失礼いたします。千を連れて参りました」
「入れ…」
ススッ―
パタンッ―
「祥や、もうお前が来て5年が経とうとしておる」
「…?はぃ」
「千、お前はもう8つ」
「…御祖父様?」
「千…。お前はこれより、忍になるのじゃ」
「ぇ…?」
「お前には素質がある。お前の母も忍、ならばお前も忍になるのが道理に適っておる」
「…ぁ、そんな、こと急に言われても……」
「…ならば考えれば良い。返事は次の十六夜に聞こう。…祥、任せた」
「はっ」
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