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「分かっております…」
「全く、お前があの武士に惚れたが為に…」
「お苑、止めぬか。…あやつは武士。我らとは違うのじゃ。いくら千が会いたいと望もうと、この山に来ることは…」
「お館さま…」
「芳よ、愛する者と共にいれぬのは辛かろう。しかし、お前も忍なら、我らの気持ちも分かるな?」
母親がそのような話をしているとも知らず、彼女は一人ぐっすりと眠っていた。
「千ッ!」
「……∑ぁ!!」
2日後、彼女が一人で遊んでいると、父親が里に来た。
「父様ーーっ!!」
ギュウッ―
「ハハッ、元気だったか?…母様は?屋敷か?」
「ううん、母様は仕事に行ったよ」
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