389人が本棚に入れています
本棚に追加
「――というわけだ」
「口減らしなんて…」
「俺にはどうしてやることも出来ぬが、東雲殿ならなんとかしてやれると思うのだ。だから芳、お前にも…」
「言いたいことは解りました。私からもお館さまに「頼むな?」
「…はぃ」
その頃、千は祥の傍に居た。
祥を連れて帰ったあと、彼女は東雲のところに走っていった。
バタバタバタ―
「御祖父様ー!!」
「千か…」
「会わせたい子がいるの。…お願い、会ってあげて」
「ふむ…。それは山にいた捨て子のことか?」
「∑どうしてわかったの?!」
「忍を侮るでないぞ?」
彼女は微笑んで、東雲の手をひいて祥のところに向かった。
最初のコメントを投稿しよう!