第一章 再会

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「やぁーだ。久し振りなのに!」 心を離すつもりのないこの男。 高杉は頭を掻くと、呆れた顔を二人に向けた。 「おい、もう離せ。あと心、いい加減学習しろよ」 「はぁーい」 男は渋々、心から離れた。 心は苦笑いだ。 三人は火鉢を囲んで座っている。 いや、囲んではいないかもしれない。 「だからさぁ…」 高杉は苛つきを含んだ溜め息をついた。 「離れろって。それじゃぁもう変態だって」 男は心の背中に抱き付いていた。 既に、心は諦めている。 高杉の言い様に、男は眉をひそめた。 「晋作。僕が心ちゃんにこんなことをするのは、僕のせいじゃない」 真剣な眼差しで、高杉を見つめる。 余りの真剣さに、高杉は息を飲んだ。 男は断言した。 「心ちゃんが可愛いからいけないんだ」 心も(褒められているのに)高杉も呆れを通り越した。
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