理解出来なくても当たり前

4/11
12354人が本棚に入れています
本棚に追加
/678ページ
エレナの突然の行動に、部屋は一瞬で静まり返る。 エレナ以外のメンバーは、突然のことに戸惑い、 エレナも自分のしたことに戸惑いつつも、決して優斗から視線を逸らさない。 優斗「……………何だ?」 ここに来てようやく真面目な表情になった優斗が、如何にも面倒くさそうな顔でエレナに問いかける。 エレナ「なんだじゃないわよ! あんた一体何言ってるか分かってるの!?」 優斗「当たり前だ、馬鹿じゃあるまい」 エレナ「だったら!」 優斗「…………………」 エレナ「!………っんの…何か言いなさいよ!」 パシィィン 優斗の態度に、遂にエレナが手を上げた。 部屋の中には乾いた音が響いた。 優斗「………気は済んだか?」 エレナ「煩い!煩い煩い煩い煩い煩い煩い! なんで!?なんでわかってくれないのよ?」 襟元を掴んでいた手は緩み、優斗の胸に力無く添えられている。 伏せた顔からは、微かに嗚咽がもれている。 エレナ「…………なんでなのよ…」 優斗「……………………」
/678ページ

最初のコメントを投稿しよう!