12354人が本棚に入れています
本棚に追加
/678ページ
エレナの突然の行動に、部屋は一瞬で静まり返る。
エレナ以外のメンバーは、突然のことに戸惑い、
エレナも自分のしたことに戸惑いつつも、決して優斗から視線を逸らさない。
優斗「……………何だ?」
ここに来てようやく真面目な表情になった優斗が、如何にも面倒くさそうな顔でエレナに問いかける。
エレナ「なんだじゃないわよ!
あんた一体何言ってるか分かってるの!?」
優斗「当たり前だ、馬鹿じゃあるまい」
エレナ「だったら!」
優斗「…………………」
エレナ「!………っんの…何か言いなさいよ!」
パシィィン
優斗の態度に、遂にエレナが手を上げた。
部屋の中には乾いた音が響いた。
優斗「………気は済んだか?」
エレナ「煩い!煩い煩い煩い煩い煩い煩い!
なんで!?なんでわかってくれないのよ?」
襟元を掴んでいた手は緩み、優斗の胸に力無く添えられている。
伏せた顔からは、微かに嗚咽がもれている。
エレナ「…………なんでなのよ…」
優斗「……………………」
最初のコメントを投稿しよう!