天災

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変化は突然だった。 ズブリと、出所の分からない音が周囲に響いた。 それはこの豪雨の中でも何故かよく響いて、スズメの耳にもしっかりと響いていた。 「なんの・・・・音?」 それは断続的に鳴り響き、そしてどんどん大きくなっていく。 そこに、一人の声が 「キャャャァァァアアアアアアハハハハハハッハハハハッハハ!!」 声というより笑い。笑いというより爆笑。 いやそれ以上の、狂喜。 「条件は満たした」 スズメが見たのは、キリエ。その表情は歓喜に満ちている。 「今まで、疑問に思わなかったの?突然振り出した雨。良く見てみなさい、雨が降っているのはここだけよ?キャハ!!」 言われて、ようやく気付いた。
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