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降り注ぐ豪雨は、スズメとキリエの周囲数十メートル四方しか降っていない。だが、そんな事自然現象ではありえない。
「・・・・魔法ね。『雨』の術式か。でも、これだけの量を降らせるってことは・・・・・個人じゃあないわね」
細かく分析している最中にも、異音は大きくなっていく。
その変化は、遂にスズメの視界に入った。
「何・・・・それ・・・・」
その疑問の対象は、キリエの魔法だった。彼女が持っていた武装魔法『レヴィアタン』その大きさが、先程とは比べ物にならない程巨大化している。
その大きさはキリエを簡単に越え、現時点で人間以上の太さになっている。そして、それはまだまだ大きくなっていく。
そんな状況で、西条キリエは。
「キャハハハ」
笑った。満面の笑みで。
「この武装魔法『レヴィアタン』には二つの段階があるの。一つめはさっきまでの伸縮自在の剣。そして次に見せるのは第二段階」
キリエは全身スブ濡れで、しかしそんな事を全く気にしていない。いや、それ以上に喜んでいるのだろう。
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