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コンクリートの破片が散らばった地面に倒れ伏す、長身の女性を抱き起こす。
…………なかなかの美人ではあるが、俺の求める理想の女としては、少しばかりデカすぎた。胸も、身長も。
「ハァ……運命のヒトってのには、なかなか巡り会えないもんスね……師匠」
光喰らいの去った方向へ視線をやる。
真夜中であるにも拘わらず、ビルの明かりやネオンがチカチカと眩しい、相当賑やかでデカそうな街だった。
逃げ込んだアイツを見つけ出すには、相当骨が折れそうな話である。
「チッ……どうも、厄介な事になってきたみてぇだな…」
とりあえず、まずはこの女性を病院の玄関にでも連れていってやらねばならない。
光喰らいを捜すのはそれからだ。
肩に女性を背負いながら、青髪の狩人は深い深いため息を漏らし、月の綺麗な夜空を仰いだ……。
◆【interlude out】◆
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