490人が本棚に入れています
本棚に追加
詳しいコトは知らないけれど、妹の病気は、すごく重いものなのだそうです。
一生治らないかもしれない。
お父さんとお母さんがそう話しているのを、ぼくは聞いてしまいました。
二人とも、悲しそうでした。
ぼくも、すごく悲しかったです。
妹も、それを知っているみたいでした。
なのに妹は、ちっとも悲しんだりしません。
ジャンケンで負けたら泣くのに、自分の病気には泣かないのです。
妹が強いのか、それとも、小さいから分かっていないだけなのか。
どちらなのか、ぼくには分かりません。
でも、妹はとても楽しそうに笑います。
いつかお外でいっぱい遊びたいって、窓の外を、キラキラした瞳で眺めるのです。
だから、僕は約束しました。
病気が治ったら、いっぱい遊ぼうねって。
僕が守ってあげるから、いつかきっと、たくさん遊ぼうねって。
そう、約束したのです。
最初のコメントを投稿しよう!