タキとカヅキ

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タキとカヅキ

古く、世界から見放された町の外。白い砂と瓦礫に埋め尽された荒野。 喧騒から離れたこの荒野では、二人の靴が瓦礫や砂を踏む、ザクザクと言う音だけが聞こえる。 二人は口すら開かない。  タキは脅えるカヅキの手をぎゅっと逃がさないよう強く握り、歩きつづける。ただひたすらに。
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